第1回GDP速報値検討委員会議事概要

 1. 日時:平成12年4月14日(金) 10:00~12:00

 2. 場所:経済企画庁 経済研究所会議室 (712号室)

 3. 出席者:

     栗林 世 委員長、 新居 玄武、 中村 洋一、 西村 清彦、

     舟岡 史雄、 渡辺 源次郎  の各委員

     貞広経済研究所長、 加藤経済研究所次長、 浜田国民経済計算部長、

     嶋田企画調査課長、 丸山国民支出課長 他

 4. 議題:GDP速報値検討委員会の検討内容等について

 5. 議事内容:

浜田国民経済計算部長より議題について説明。その後、自由討議。委員からの主な意見は以下の通り。

 

  • 民間最終消費支出の推計について、供給側の統計を追加することを検討しているようであるが、これをパソコンぐらいに限定するという考え方には賛成である。基礎統計は家計調査で推計しているということを重く見る、という整理でよいのではないか。

  • ブレが大きいのはGDP統計以外の統計にも見られること。ブレは実態を表しているのではないか。

  • 自動車やパソコン等について、供給側の統計を使用する際、そのような高額な品目を購入した世帯は、その代替としてその他の支出項目を節約していないか、という点については家計調査などで検討する必要がある。

  • 暫定値とQEとの開差については、総固定資本形成が一番の問題である。この推計に関する検討を多めにした方がよいのではないか。

  • 法人企業統計季報の公表の早期化を何とか実現できないか。これが可能ならば、QEの公表早期化の問題が解決するはずである。

  • 中長期的には、法人季報を使用しないQEの推計方法を検討するのも一案である。

  • 供給側統計との乖離については、サービスに関する供給統計が少ないので、把握が難しいのではないか。

  • 季節調整法の再検討については、年度に一回ではなく四半期毎に季節調整替えをするのも一案であるが、いずれにせよ、実証的な分析を行うべき。

  • 季節調整法については、どれがベストかはわからない。小項目レベルで調整を掛けるか、合計値で調整をかけるかによっても出てくる数値は変わってくるといった小さなことでも微妙な問題である。よって、官庁統計においては、X-11、X-12-ARIMAをバラバラに使用するのではなく、例えば安定性という基準で決める等の統一のスタンスを持つようにした方がよい。

  • 同一組織で生産・支出・分配の三面から推計を行うのが望ましい。

  • 長期的にはQEと確報のアプローチを同一にするのが望ましい。そのために、生産・供給側、特にサービスの基礎統計を拡充させることの必要性を訴えることも重要。

  • QEと確報の乖離については、両者において基礎統計や推計手法を同じにしない限り、需要項目毎に乖離を無くすというのは非常に難しい。プラス・マイナス1.0%は、原統計の誤差の範囲内である。

  • SNAにおけるIT投資というのは非常に重要。産業連関表には限界もあり、その枠にとらわれることなく、前向きに改善したほうがよい。

  • ソフトウェアを設備投資に計上する際、受注開発分のみ取り入れるようだが、経済活動は多岐にわたっており、例えば、e-commerce用のソフトをどう計上するのかが懸念される。汎用ソフトを購入すれば中間投入になり、外注すれば設備投資になる。現在は受注ソフトの汎用化の動きが進んでいるので、こうした区別をすることの是非についての検討が必要であろう。

  • 近年、経済活動における重要性を増してきているのがNPOである。この把握については、充実を図る必要があるのではないか。

以上

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