単身世帯消費動向調査

平成14年3月実施調査

平成14年5月20日
経済社会総合研究所景気統計部


単身世帯消費動向調査の解説  


(( 調査結果の概要 ))

  1. 消費者の意識

    (1) 消費者態度指数(季節調整値)の調査結果(第1表、第2表参照)

       平成14年3月の単身世帯における消費者態度指数は、「耐久消費財の買い時判断」に関する指標が横ばいとなったものの、「物価の上がり方」、「雇用環境」、「暮らし向き」及び「収入の増え方」に関する指標が悪化したため、39.8(前期差 0.8ポイント低下)となり、3期連続で低下した。

       14年3月の消費者態度指数を、男女別にみると、女性が前期差 0.9ポイント低下、男性が同 0.7ポイント低下と、女性が男性に比べ低下幅が大きくなっている。

    (2) 消費者態度指数を構成する5項目の消費者意識指標(季節調整値)(第5表参照)

       14年3月の各消費者意識指標をみると、以下のとおりである。

       「暮らし向き」に関する指標は、前期差 0.8ポイント低下し、40.6となった。これを男女別の前期差でみると、男性が 1.1ポイント低下、女性が 0.4ポイント低下と、男性が女性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「収入の増え方」に関する指標は、前期差 0.5ポイント低下し、40.8となった。これを男女別の前期差でみると、女性が 0.6ポイント低下、男性が 0.3ポイント低下と、女性が男性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「物価の上がり方」に関する指標は、前期差 1.2ポイント低下し、48.2となった。これを男女別の前期差でみると、女性が 1.3ポイント低下、男性が 1.1ポイント低下と、女性が男性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「雇用環境」に関する指標は、前期差 0.9ポイント低下し、23.6となった。これを男女別の前期差でみると、女性が 1.6ポイント低下、男性が 0.7ポイント低下と、女性が男性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「耐久消費財の買い時判断」に関する指標は、前期差横ばいの 46.2となった。これを男女別の前期差でみると、女性が 0.1ポイント低下となっているのに対し、男性が 0.2ポイント上昇となっている。

    (注)消費者態度指数の作成方法
       1.まず、「暮らし向き」、「収入の増え方」、「物価の上がり方」、「雇用環境」、「耐久消費財の買い時判断」の5項目について消費者の意識を調査する。その際、各調査項目が今後半年間に今よりもどのように変化すると考えているか、5段階評価で回答を求める。
       2.次に、各調査項目ごとに消費に及ぼす効果に応じて、5段階評価にそれぞれ点数を与え、この点で回答結果(構成比、%)を加重平均して、各調査項目ごとの消費者意識指標を算出する。
       ;消費者意識指標・・・・消費にプラスな回答区分「良くなる」に(+1)、「やや良くなる」に(+0.75)、中立な回答区分「変わらない」に(+0.5)、マイナスになる回答区分「やや悪くなる」に(+0.25)、「悪くなる」に(0)の評価を与え、これを各回答区分の構成比(%)に乗じ、合計したものである。
       3.最後に、これら5項目の消費者意識指標(原数値)を単純平均して消費者態度指数(原数値)を算出する。
       4.なお、5項目の消費者意識指標及び消費者態度指数については、それぞれ個別に季節調整を行っているため、消費者態度指数(季節調整値)を単純平均しても消費者態度指数(季節調整値)にはならない。

    第1表 消費者態度指数、消費者意識指標の推移 (EXCEL形式)

    第2表 属性別消費者態度指数の推移 (EXCEL形式)

    第3表 消費者意識指標(男女別、年齢別)総括表(平成14年3月現在) (EXCEL形式)

     

    (3) その他の消費者意識指標(季節調整値)(第4表、第5表参照)

       「レジャー時間に振り向ける時間の増減」に関する指標は、前期差 0.5ポイント低下し、43.9となった。これを男女別の前期差でみると、男性が 0.6ポイント低下、女性が 0.4ポイント低下と、男性が女性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「今後半年間に財産を実際に増やしていく予定」に関する指標は、前期差 0.7ポイント低下し、46.0となった。これを男女別の前期差でみると、男性が 0.9ポイント低下、女性が 0.6ポイント低下と、男性が女性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「今後財産を増やしていく必要性」に関する指標は、前期差 0.4ポイント上昇し、70.6となった。これを男女別の前期差でみると、男性が1.3ポイント上昇となっているのに対し、女性が0.3ポイント低下となっている。

       また、「今後半年間に財産を実際に増やしていく予定」に関する指標の方が「今後財産を増やしていく必要性」に関する指標に比べかなり低い水準となっている。必要とされる財産形成の進ちょく予定度合いを反映する両指標のポイント差は、全世帯で前期差が 0.7ポイント低下となっている。これを男女別の前期差でみると、男性は 0.9ポイント低下、女性は 0.6ポイント低下と、男性が女性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「クレジットカードの利用予定の増減」に関する指標は、前期差 1.0ポイント低下し、42.5となった。これを男女別の前期差でみると、女性が 1.3ポイント低下、男性が 0.8ポイント低下と、女性が男性に比べ低下幅が大きくなっている。

       「クレジットカードを利用することで、現金の場合に比べより多く買物をする傾向の有無」に関する指標は、前期差 0.6ポイント上昇し、49.5となった。これを男女別の前期差でみると、女性が 0.7ポイント上昇、男性が 0.5ポイント上昇と、女性が男性に比べ上昇幅が大きくなっている。

       なお、平成14年1~3月期におけるクレジットカードの利用状況(原数値)については、52.0%の世帯がカードを持っており、かつ、1~3月期に利用している世帯の割合は33.9%となっており、利用していない世帯の割合は18.1%となっている。

    第4表 クレジットカードの利用状況(平成14年1~3月)(原数値)(単位:%)

      合  計 利用している 利用していない カードを持っていない
    合  計    100.0   33.9   18.1   48.0
    男  性    100.0   38.3   20.3   41.4
    女  性    100.0   29.1   15.8   55.1
    29歳以下    100.0   46.1   18.0   35.9
    30~59歳以下  100.0   48.6   20.3   31.1
    60歳以上    100.0   14.0   16.0   70.0

    第5表 属性別消費者意識指標の推移 (EXCEL形式)



  2. サービス等の支出予定(季節調整値)(第6表参照)

       消費支出の中でも選択的支出の動向を把えるための一つの試みとして、サービス支出の中から、選択性が強いと考えられる9項目についてサービス支出DI(「今より増やす予定と回答した世帯割合」から「今より減らす予定と回答した世帯割合」を控除した数値)を作成した。

       14年4~6月期のサービス支出DIの前期差をみると、以下のとおりである。

    (1) 高額ファッション関連支出DIは、全世帯では 0.1ポイント上昇している。男女別にみると、女性が0.2ポイント上昇しているのに対し、男性が 0.3ポイント低下している。

    (2) けいこ事等の月謝類DIは、全世帯では0.8ポイント低下している。男女別にみると、男性が 0.7ポイント低下しているのに対し、女性が 0.2ポイント上昇している。

    (3) スポーツ活動費DIは、全世帯では 0.1ポイント上昇している。男女別にみると、女性が 0.5ポイント上昇、男性が0.1ポイント上昇と、女性が男性に比べ上昇幅が大きくなっている。

    (4) コンサート等の入場料DIは、全世帯では 0.3ポイント低下している。男女別にみると、男性が 2.8ポイント低下しているのに対し、女性が2.3ポイント上昇している。

    (5) 遊園地等娯楽費DIは、全世帯では 0.6ポイント低下している。男女別にみると、男性が 3.0ポイント低下しているのに対し、女性が 2.8ポイント上昇している。

    (6) レストラン等外食費DIは、全世帯では 1.3ポイント低下している。男女別にみると、男性が2.5ポイント低下しているのに対し、女性は横ばいとなっている。

    (7) 家事代行サービスDIは、全世帯では 0.4ポイント上昇している。男女別にみると、男性が 1.0ポイント上昇しているのに対し、女性が 0.4ポイント低下している。

    (8) 健康管理関連支出DIは、全世帯では 1.5ポイント低下している。男女別にみると、女性が 4.0ポイント低下しているのに対し、男性が0.9ポイント上昇している。

    (9) 園芸関連支出DIは、全世帯では横ばいとなっている。男女別にみると、男性が 1.9ポイント低下しているのに対し、女性が1.3ポイント上昇している。

    (注)

    1.「今より増やす予定と回答した世帯割合」は、回答区分「増やす」と回答区分「やや増やす」に回答した世帯の割合である。
       「今より減らす予定と回答した世帯割合」は、回答区分「減らす」と回答区分「やや減らす」に回答した世帯の割合である。

    2.高額ファッション関連支出(高級婦人服、紳士服、アクセサリー、バック等)
       けいこ事等の月謝類(カルチャーセンター、英会話、茶道、着付け、料理学校等)
       スポーツ活動費(スポーツ教室・クラブ 、テニス 、スキー 、ゲートボール、ゴルフ等)
       コンサート等の入場料(コンサート 、演劇、映画、美術館、博物館等)
       遊園地等娯楽費(スポーツ観覧、ゲーム代、カラオケ、ディスコ、パチンコ、競馬等)
       レストラン等外食費(レストラン、和食料理店等での飲食代)
       家事代行サービス(ハウスクリーニング 、食材配達等)
       健康管理関連支出(ヘルスセンター利用、湯治、人間ドック 、健康管理を目的としたスポーツ等)
       園芸関連支出(盆栽、観葉植物栽培、個人菜園等)

    第6表 サービス支出DIの推移 (EXCEL形式)



  3. 旅行の実績・予定(季節調整値)(第7表参照)

    (1) 国内旅行

       14年1~3月期に国内旅行(日帰り旅行を含む)をした世帯割合は、前期差で 0.5ポイント低下し 29.1%であり、旅行をした世帯当たりの平均回数は前期差で横ばいの 1.6回となっている。

       これを男女別の前期差でみると、世帯割合は男性が 1.2ポイント低下しているのに対し、女性が 0.9ポイント上昇となっており、平均回数は男女とも0.1回減少となっている。

       14年4~6月期に国内旅行をする予定の世帯割合は、14年1~3月期計画(以下「前期計画」)差で 0.2ポイント低下し 25.7%であり、その平均回数は前期計画差で横ばいの1.4回となっている。

       これを男女別の前期計画差でみると、世帯割合は女性が 0.7ポイント低下しているのに対し、男性が 0.4ポイント上昇となっており、平均回数は女性が 0.1回増加、男性が横ばいとなっている。

    (2) 海外旅行

       14年1~3月期に海外旅行をした世帯割合は、前期差で 0.1ポイント上昇し 2.4%であり、その平均回数は前期差で横ばいの 1.0回となっている。

       これを男女別の前期差でみると、世帯割合は女性が 0.9ポイント上昇しているのに対し、男性が0.3ポイント低下となっており、平均回数は女性が 0.1回減少、男性が横ばいとなっている。

       14年4~6月期に海外旅行をする予定の世帯割合は、前期計画差で 0.6ポイント上昇し 4.0%であり、その平均回数は前期計画差で 0.1回減少し 1.0回となっている。

       これを男女別の前期計画差でみると、世帯割合は女性が 1.8ポイント上昇しているのに対し、男性が 0.8ポイント低下となっており、平均回数は女性が横ばい、男性が 0.1回減少となっている。

    第7表 旅行の実績・予定の推移 (EXCEL形式)



  4. 主要耐久消費財等の購入状況等(原数値)

    (1) 品目別購入世帯割合の動き(第8表参照)

    実績
       14年1~3月期実績は、30品目中15品目(前回10~12月調査では10品目)の購入世帯割合が前年同期に比べて減少し、9品目(同17品目)が増加した。なお、6品目(同3品目)が横ばいとなった。

    計画
       14年4~6月期計画は、30品目中14品目の購入世帯割合が前年同期計画に比べて減少となっており、12品目が増加している。なお、4品目が横ばいとなっている。

    第8表 主要耐久消費財品目別購入世帯割合 (EXCEL形式)

    第9表 性別・年齢階級別(3区分)主要耐久消費財等の購入実績 (EXCEL形式)

    第10表 性別・年齢階級別(3区分)主要耐久消費財等の購入計画 (EXCEL形式)

    (2) 普及状況(所有している世帯数の割合)(第11表参照)

       平成14年3月末における主要耐久消費財の普及率をみると、第11表のとおりである。普及率の高い品目としては、カラーテレビ(96.3%)、電気冷蔵庫(94.5%)、電気洗たく機(89.9%)、電気掃除機(88.6%)などである。

       男女別にみると、男性の普及率が女性より比較的高い品目としては乗用車、ステレオ、VTR、パソコンなどがあり、女性の普及率が男性より比較的高い品目としては、ミシン、電気カーペット、石油ストーブなどがあげられる。

       年齢階級別にみると、「29歳以下」における普及率が平均より比較的高い品目としては、携帯電話、プッシュホン、CDプレーヤーなどがあり、「30歳以上59歳以下」における普及率が平均より比較的高い品目としては、携帯電話、乗用車、VTRなどがあり、「60歳以上」における普及率が平均より比較的高い品目としては、石油ストーブ、ミシン、電気カーペットなどがある。(第13表参照)

    第11表 主要耐久消費財等の普及状況 (EXCEL形式)

    (3)保有状況(100世帯あたりの保有数量)(第12表参照)

       平成14年3月末における主要耐久消費財等の100世帯あたりの保有数量をみると、第12表のとおりである。このうち、保有数量が普及率に比べ高くなっている品目としては、ルームエアコン(普及率 67.1% 、保有数量 97.6台)、カラーテレビ(普及率 96.3%、保有数量 118.0台)、じゅうたん(普及率 42.9%、保有数量 64.6枚)、石油ストーブ(普及率 45.2、保有数量59.1台)などがある。

    第12表 主要耐久消費財等の保有状況 (EXCEL形式)

    第13表 性別、年齢階級別(3区分)主要耐久消費財等の普及・保有状況(平成14年3月末現在) (EXCEL形式)

    <参考>(時系列データ・季節調整値)

    消費者の意識 (EXCEL形式)

    サービス等の支出予定 (EXCEL形式)

    旅行の実績・予定 (EXCEL形式)



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