ESRI Discussion Paper No.354 賃金契約と生産性:プロ野球データを用いた実証分析
2020年7月
- 家舗弘志
- 横浜市立大学大学院国際マネジメント研究科博士前期課程
- 中園 善行
- 内閣府経済社会総合研究所主任研究官、横浜市立大学大学院国際マネジメント研究科客員准教授
要旨
本研究は、賃金契約が打者の生産性に与える影響について日本のプロ野球データを用いて分析した行動経済学的研究である。本研究では、1球ごとに記録された配球データを分析することで、3割丁度の打率が打者の意思決定に影響を与えていることを明らかにした。具体的には、打率が3割丁度の打者は、バットを振る確率が統計的に有意に小さく、打者にとって打率3割が行動経済学的な意味で「参照点(reference point)」として機能していることを明らかにした。この結果は、3割という打率が賃金契約に重要な意味を持つ場合、参照点の前後で打者のリスク選好が変化し、打者の生産性にも影響を与えている可能性を示唆している。
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賃金契約と生産性:プロ野球データを用いた実証分析(PDF形式:142KB)
全文の構成
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1 Introduction2ページ
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2 Identification strategy for the reference point4ページ
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3 Data6ページ
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4 Result7ページ
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5 Conclusion9ページ