ESRI Discussion Paper No.374 医療レセプトを用いた悪性新生物における3年生存率による医療の質の計測
2023年4月
- 大里隆也
- 内閣府経済社会総合研究所研究協力者(株式会社帝国データバンク)
- 桑原 進
- 内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官
- 菊川康彬
- 内閣府経済社会総合研究所研究協力者(株式会社帝国データバンク)
要旨
内閣府経済社会総合研究所では,GDP 統計の推計の精度向上を図ることを目的に,医療の質の変化を反映した価格の把握手法について研究している。本稿は,「レセプト情報・特定健診等情報データベース」のレセプトデータ(悉皆)を使用し,代表的な医療の質指標である生存率の推計方法を検討したものである。特に正確な測定が進んでいる悪性新生物(がん)のデータを用いて,推計方法の有効性を確認した。データの悉皆性を利用し,受診記録 が一定期間ない患者を「見なし死亡」とするアルゴリズムを用いれば,肺癌については一定の精度をもって患者の生存率の経年変化(従って医療の質の変化)を推計できることが確認できたが,比較対象の生存率データとの乖離も見られ,限界があることも判明した。
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全文の構成
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研究の背景と目的4ページ
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先行研究4ページ
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データと手法8ページ
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算出結果と考察12ページ
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むすび13ページ
参考文献
24ページ