平成10年3月調査:法人企業動向調査(四半期)(平成10年3月~16年3月)Business and Investment Survey of Incorporated Enterprises

平成10年4月23日
経済企画庁調査局

本調査は、資本金1億円以上の全営利法人を対象として、設備投資の実績及び計画並びに企業経営者の景気と経営に対する判断及び見通しを調査したものである。

調査対象:調査は、原則として国内に本社又は主たる事務所をもって企業活動を営む資本金又は出資額が1億円以上の全営利法人(約32,100社)から経済企画庁が定める方法により選定した4,555社を対象とした。

調査時点:平成10年3月1日

調査方法:調査は、調査法人の自計申告により行った。なお、資本金又は出資額が50億円以上の営利法人については原則として全数調査、50億円未満の営利法人は、層化任意抽出法により選定した法人について調査した。

有効回答率:調査対象法人4,555社のうち、有効回答法人4,249社、有効回答率93.3%


〔利用上の注意〕
  1. 今期3か月の判断とは平成9年7~9月期と比較した場合の9年10~12月期の判断、来期3か月の見通しとは9年10~12月期と比較した場合の10年1~3月期の見通し、再来期3か月の見通しとは10年1~3月期と比較した場合の10年4~6月期の見通しである。

    なお、季節調整値及び時系列表については来期3か月の見通し及び再来期3か月の見通しについて掲載している。

  2. 判断指標(BSI:Business Survey Index)とは「上昇(強くなる・増加)の割合−下降(弱くなる・減少)の割合」である。

  3. 設備投資の公表数値は、母集団推計値である。また、算出基準は工事ベース(建設仮勘定を含む有形固定資産の減価償却前増加額)である。

  4. 季節調整の方法は、設備投資(実績、実績見込み、計画2、計画1の各系列別)及び景気・経営の見通しとも、センサス局法2、X-11にて算出。更に、設備投資の実績見込み、計画2、計画1は達成率による修正を行った。

  5. 昭和63年3月調査より、日本電信電話(株)、第二電電(株)等7社、JR関係7社及び電源開発(株)を調査対象に加えるとともに、日本電信電話(株)、第二電電(株)等7社については60年4~6月期、JR関係7社については62年4~6月期に遡及して集計に加えた。

  6. 集計上の産業分類は、日本標準産業分類を基準とする会社ベースでの主業分類に基づいて行った。

  7. 平成元年4~6月期以降の調査内容は、消費税を除くベースで調査した。

  8. 平成元年9月調査から年2回(9月調査、3月調査)リース利用動向及び海外直接投資動向に関する調査項目を拡充し、その結果については、参考として巻末に収録することした。


概要

○景気見通し(全産業)
  • 国内景気

    国内景気の判断指標(BSI)は、平成10年1~3月「−26」の後、4~6月「−26」、7~9月「−6」となり、企業経営者の国内景気見通しは4~6月は引き続き悪化するものの、7~9月には和らいでいる。

  • 業界景気

    業界景気の判断指標は、10年1~3月「−21」の後、4~6月「−25」、7~9月「−7」となり、業界景気見通しは4~6月は引き続き悪化するものの、7~9月には和らいでいる。

○需要見通し(製造業)
  • 国内需要

    国内需要の判断指標は、平成10年1~3月「−19」の後、4~6月「−24」、7~9月「−4」となり、企業経営者の国内需要見通しは4~6月は引き続き悪化するものの、7~9月には和らいでいる。

  • 海外需要

    海外需要の判断指標は、10年1~3月「−5」の後、4~6月「−8」、7~9月「−3」となり、海外需要見通しは弱含みとなっている。

○自己企業の経営見通し
  • 製品価格(製造業、農林漁業、鉱業)

    製品価格の判断指標は、平成10年1~3月「−14」の後、4~6月「−20」、7~9月「−12」となり、製品価格は弱含みに推移するものと見込まれている。

  • 原材料価格(製造業、農林漁業、鉱業)

    原材料価格の判断指標は、10年1~3月「4」の後、4~6月「−5」、7~9月「0」となり、原材料価格はやや弱含みとなっている。

  • 売上高(全産業;金融保険、不動産を除く)

    売上高の判断指標は、10年1~3月「−3」の後、4~6月「−11」、7~9月「−3」となり、売上高の見通しは慎重なものとなっている。

  • 経常利益(全産業;金融保険、不動産を除く)

    経常利益の判断指標は、10年1~3月「−3」の後、4~6月「−10」、7~9月「−1」となり、経常利益の見通しは慎重なものとなっている。

○四半期別設備投資の動向(全産業)

全産業では、平成10年1~3月、4~6月ともに減少の後、7~9月は増加の見通しとなっている。これを産業別にみると、製造業、非製造業とも、10年1~3月、4~6月ともに減少の後、7~9月は増加の見通しとなっている。

また、資本金規模別にみると、資本金10億円以上の大企業では、10年1~3月、4~6月ともに減少の後、7~9月は増加の見通し、1~10億円の中堅企業では、10年1~3月、4~6月、7~9月のいずれも減少の見通しとなっている。

○平成10年度設備投資計画の動向

全産業の設備投資の当初計画は、約43兆2千億円となり、平成9年度(実績見込み)に比べ4.5%の減少が見込まれている。

これを産業別にみると、製造業では、約14兆8千億円となり、7.1%の減少、非製造業では、約28兆4千億円となり、3.0%の減少が見込まれている。

また、資本金規模別にみると、大企業では、0.3%の増加、中堅企業では、13.7%の減少が見込まれている。

○生産設備の判断(製造業)

自己企業の生産設備の判断指標は、平成9年10~12月「14」の後、10年1~3月「18」となり、過大感が増している。

○在庫水準の判断(製造業)

完成品在庫水準の判断指標は、平成9年12月末「20」の後、10年3月末「24」となり、過大感が増している。


  1. 景気見通し(全産業;季節調整値)
    (1) 国内景気

    国内景気の判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)は、平成10年1~3月「−26」の後、4~ 6月「−26」、7~9月「−6」となり、企業経営者の国内景気見通しは4~6月は引き続き悪化するものの、7~9月には和らいでいる。

    業種別にみると、製造業(18業種)では、10年4~6月にはすべての業種でマイナス、7~9月にはゴム・皮革、造船がプラス、パルプ・紙、金属製品が「0」、それ以外(14業種)はマイナスとなっている。また、非製造業(10業種)では、10年4~6月に電力がプラス、それ以外(9業種)はマイナス、7~9月にはすべての業種でマイナスとなっている。

    第1表 国内景気の判断と見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 上昇 不変 下降 BSI
    平成8年10~12月 12 82 6 6
    平成9年1~3月 18 79 3 15
    4~6月 3 72 25 −22
    7~9月 15 78 7 8
    10~12月 8 82 10 −2
    平成10年1~3月 6 62 32 −26
    4~6月 0 74 26 −26
    7~9月 7 80 13 −6
    注) BSI=上昇−下降

    (2) 業界景気

    所属業界の景気に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)は、10年1~3月「−21」の後、4~6月「−25」、7~9月「−7」となり、業界景気見通しは4~6月は引き続き悪化するものの、7~9月には和らいでいる。

    業種別にみると、製造業(18業種)では、10年4~6月にはすべての業種でマイナス、7~9月にはパルプ・紙がプラス、それ以外(17業種)はマイナスとなっている。また、非製造業(10業種)では、10年4~6月には電力がプラス、それ以外(9業種)はマイナス、7~9月にはガスがプラス、それ以外(9業種)はマイナスとなっている。

    第2表 業界景気の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 上昇 不変 下降 BSI
    平成8年10~12月 12 77 11 1
    平成9年1~3月 17 75 8 9
    4~6月 7 68 25 −18
    7~9月 13 75 12 −1
    10~12月 8 76 16 −8
    平成10年1~3月 8 63 29 −21
    4~6月 4 67 29 −25
    7~9月 8 77 15 −7
    注) BSI=上昇−下降
  2. 需要見通し(製造業;季節調整値)
    (1) 国内需要

    国内需要に関する判断指標(BSI:「強くなる」−「弱くなる」)は、平成10年1~3月「−19」の後、4~6月「−24」、7~9月「−4」となり、企業経営者の国内需要見通しは4~6月は引き続き悪化するものの、7~9月には和らいでいる。

    業種別にみると、18業種中、10年4~6月にはすべての業種でマイナス、7~9月には石油・石炭、ゴム・皮革、「その他の製造業」がプラス、パルプ・紙が「0」、それ以外(14業種)はマイナスとなっている。

    第3表 国内需要の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 強くなる 不変 弱くなる BSI
    平成8年10月~12月 11 80 9 2
    平成9年1月~3月 17 77 6 11
    4月~6月 5 68 27 −22
    7月~9月 13 79 8 5
    10月~12月 8 78 14 −6
    平成10年1~3月 7 67 26 −19
    4月~6月 3 70 27 −24
    7月~9月 7 82 11 −4
    注) BSI=強くなる−弱くなる

    (2) 海外需要

    海外需要に関する判断指標(BSI:「強くなる」−「弱くなる」)は、平成10年1~3月「−5」の後、4~6月「−8」、7~9月「−3」となり、海外需要見通しは弱含みとなっている。

    業種別にみると、18業種中、10年4~6月にはゴム・皮革、印刷・出版が「0」、それ以外(16業種)はマイナス、7~9月にはゴム・皮革、電気機械、造船等4業種がプラス、金属製品、精密機械が「0」、それ以外(12業種)はマイナスとなっている。

    第4表 海外需要の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 強くなる 不変 弱くなる BSI
    平成8年10月~12月 7 88 5 2
    平成9年1月~3月 6 89 5 1
    4月~6月 7 89 4 3
    7月~9月 8 88 4 4
    10月~12月 6 89 5 1
    平成10年1~3月 5 85 10 −5
    4月~6月 3 86 11 −8
    7月~9月 3 91 6 −3
    注) BSI=強くなる−弱くなる
  3. 自己企業の経営見通し(季節調整値)
    (1) 製品価格(製造業、農林漁業、鉱業)

    自己企業の製品価格に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)は、平成10年1~3月「−14」の後、4~6月「−20」、7~9月「−12」となり、製品価格は弱含みに推移するものと見込まれている。

    業種別にみると、20業種中、10年4~6月には農林漁業がプラス、それ以外(19業種)はマイナス、7~9月には石油・石炭がプラス、「その他の製造業」が「0」、それ以外(18業種)はマイナスとなっている。

    第5表 製品価格の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 上昇 不変 下降 BSI
    平成8年10~12月 4 91 15 −11
    平成9年1~3月 5 80 15 −10
    4~6月 8 75 17 −9
    7~9月 6 81 13 −7
    10~12月 5 80 15 −10
    平成10年1~3月 4 78 18 −14
    4~6月 2 76 22 −20
    7~9月 2 74 14 −12
    注) BSI=上昇−下降

    (2) 原材料価格(製造業、農林漁業、鉱業)

    自己企業の原材料価格に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)は、平成10年1~3月「4」の後、4~6月「−5」、7~9月「0」となり、原材料価格はやや弱含みとなっている。

    業種別にみると、20業種中、10年4~6月にはパルプ・紙、「その他の輸送用機械」、農林漁業等6業種がプラス、それ以外(14業種)はマイナス、7~9月にはゴム・皮革、電気機械、自動車等7業種がマイナス、「その他の製造業」が「0」、それ以外(12業種)はプラスとなっている。

    第6表 原材料価格の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 上昇 不変 下降 BSI
    平成8年10~12月 11 84 5 6
    平成9年1~3月 13 82 5 8
    4~6月 18 76 6 12
    7~9月 13 82 5 8
    10~12月 10 85 5 5
    平成10年1~3月 10 84 6 4
    4~6月 4 87 9 −5
    7~9月 5 90 5 0
    注) BSI=上昇−下降
    (3) 売上高(全産業;金融保険、不動産を除く)

    自己企業の売上高に関する判断指標(BSI:「増加」−「減少」)は、平成10年1~3月「−3」の後、4~6月「−11」、7~9月「−3」となり、売上高の見通しは慎重なものとなっている。

    業種別にみると、製造業(18業種)では、10年4~6月には食料品・飲料、パルプ・紙、石油・石炭がプラス、印刷・出版が「0」、それ以外(14業種)はマイナス、7~9月には食料品・飲料、パルプ・紙、石油・石炭等7業種がプラス、それ以外(11業種)はマイナスとなっている。また、非製造業(8業種)では、10年4~6月にはすべての業種でマイナス、7~9月にはガスがプラス、それ以外(7業種)はマイナスとなっている。

    第7表 売上高の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 増加 不変 減少 BSI
    平成8年10月~12月 27 53 20 7
    平成9年1月~3月 30 52 18 12
    4月~6月 22 52 27 −5
    7月~9月 29 52 20 9
    10月~12月 26 53 21 5
    平成10年1~3月 24 49 27 −3
    4月~6月 18 53 29 −11
    7月~9月 20 57 23 −3
    注) BSI=増加−減少

    (4) 経常利益(全産業;金融保険、不動産を除く)

    自己企業の経常利益に関する判断指標(BSI:「増加」−「減少」)は、平成10年1~3月「−3」の後、4~6月「−10」、7~9月「−1」となり、経常利益の見通しは慎重なものとなっている。

    業種別にみると、製造業(18業種)では、10年4~6月には食料品・飲料、石油・石炭、造船がプラス、それ以外(15業種)はマイナス、7~9月には食料品・飲料、パルプ・紙、自動車等5業種がプラス、ゴム・皮革、「その他の製造業」が「0」、それ以外(11業種)はマイナスとなっている。また、非製造業(8業種)では、10年4~6月にはすべての業種でマイナス、7~9月には建設、運輸・通信、サービスがマイナス、鉱業、ガスが「0」、それ以外(3業種)はプラスとなっている。

    第8表 経常利益の見通し(季節調整系列)(単位:%)
    期間 増加 不変 減少 BSI
    平成8年10月~12月 26 52 22 4
    平成9年1月~3月 27 53 20 7
    4月~6月 22 52 26 −4
    7月~9月 28 51 21 7
    10月~12月 25 52 23 2
    平成10年1~3月 24 49 27 −3
    4月~6月 20 50 30 −10
    7月~9月 23 53 24 −1
    注) BSI=増加−減少
  4. 四半期別設備投資の動向(全産業;季節調整値)

    設備投資の動向を四半期別に前期比でみると、全産業では、平成9年10~12月(実績)2.8%減の後、10年1~3月(実績見込み)3.0%減、4~6月(計画II)1.5%減、7~9月(計画I)1.6%増の見通しとなっている。

    また、「電力」を除いた全産業では、9年10~12月3.8%減の後、10年1~3月2.1%減、4~6月1.2%減、7~9月3.1%増の見通しとなっている。

    (1) 産業別設備投資の動向

    産業別に設備投資の動向を前期比でみると、製造業では平成9年10~12月4.4%増の後、10年1~3月1.4%減、4~6月0.2%減、7~9月0.4%増の見通しとなり、非製造業では9年10~12月5.8%減の後、10年1~3月4.5%減、4~6月2.3%減、7~9月2.3%増の見通しとなっている。

    これを業種別にみると、製造業のうち素材型業種では、化学が9年10~12月0.3%増の後、10年1~3月11.5%増、4~6月2.7%減、7~9月7.6%増の見通しとなり、鉄鋼では9年10~12月21.3%減の後、10年1~3月7.3%減、4~6月11.0%増、7~9月0.5%増の見通しとなっている。また、加工型業種では、自動車が9年10~12月4.4%減の後、10年1~3月7.1%減、4~6月4.3%増、7~9月12.8%増の見通しとなり、電気機械では9年10~12月5.8%増の後、10年1~3月2.4%減、4~6月5.1%増、7~9月2.5%増の見通しとなっている。

    一方、非製造業についてみると、運輸・通信では9年10~12月2.1%減、10年1~3月4.5%減、4~6月1.9%増、7~9月5.8%増の見通しとなり、電力では9年10~12月5.8%増、10年1~3月10.8%減、4~6月1.3%減、7~9月18.4%減の見通しとなっている。

    また、サービスでは9年10~12月4.4%減、10年1~3月19.6%減、4~6月12.3%減、7~9月7.4%減の見通しとなり、リースでは9年10~12月4.7%減、10年1~3月7.4%減、4~6月10.2%増、7~9月7.0%増の見通しとなっている。

    (2) 資本金規模別設備投資の動向

    資本金規模別に設備投資の動向を前期比でみると、資本金10億円以上の大企業では、平成9年10~12月2.2%減の後、10年1~3月3.9%減、4~6月0.9%減、7~9月2.4%増の見通しとなっている。

    一方、資本金1~10億円の中堅企業では、9年10~12月4.4%減の後、10年1~3月1.2%減、4~6月2.2%減、7~9月2.0%減の見通しとなっている。

    第10表 資本金規模別設備投資の伸び(季節調整系列、前期比)(単位:%)
    期間 大企業(10億円以上) 中堅企業(1~10億円)
    全産業 製造業 非製造業 全産業 製造業 非製造業
    平成8年10~12月 0.3 4.7 −1.9 4.9 0.2 5.5
    平成9年1~3月 −1.2 0.8 −1.9 10.9 6.8 12.2
    4~6月 2.5 0.8 3.6 −13.8 −1.8 −17.7
    7~9月 −0.9 3.3 −3.9 7.5 −4.4 14.6
    10~12月 −2.2 −3.1 −1.3 −4.4 20.9 −15.9
    平成10年1~3月 −3.9 3.9 −7.5 −1.2 −10.9 4.8
    4~6月 −0.9 −6.4 2.3 −2.2 13.7 −10.3
    7~9月 2.4 5.0 0.4 −2.0 −9.7 −1.1
  5. 平成10年度設備投資計画の動向(全産業)

    平成10年度の全産業の設備投資計画(当初計画)は、約43兆2千億円となり、9年度(実績見込み)に比べ4.5%の減少が見込まれている。

    また、「電力」を除いた全産業では、5.0%の減少が見込まれている。

    第11表 産業別設備投資計画(平成9年度)(単位:億円,%)
    業種 8年度 9年度 10年度 前年度比
    実績 計画 当初計画 8年度 9年度 10年度
    全産業 448,127 452,303 432,098 7.8 0.9 −4.5
    全産業(除電力) 402,832 408,645 388,060 9.0 1.4 −5.0
    製造業 147,899 159,762 148,346 10.8 8.0 −7.1
    非製造業 300,228 292,540 283,751 6.4 −2.6 −3.0
    非製造業(除電力) 254,932 248,883 239,714 8.0 −2.4 −3.7
    (1) 産業別動向

    平成10年度の設備投資計画の当初計画を産業別にみると、製造業では、約14兆8千億円となり、9年度に比べ7.1%の減少、非製造業では、約28兆4千億円となり、3.0%の減少が見込まれている。なお、「電力」を除いた非製造業では、約24兆円となり、3.7%の減少が見込まれている。

    これを業種別にみると、製造業のうち素材型業種では、鉄鋼は3.3%の増加が見込まれている反面、ゴム・皮革は44.3%の減少、繊維は34.6%の減少、石油・石炭は24.8%の減少、パルプ・紙は20.4%の減少、非鉄金属は9.9%の減少、窯業・土石は6.7%の減少、化学は4.3%の減少が見込まれている。

    また、加工型業種では、自動車は3.8%の増加、精密機械は2.1%の増加が見込まれている反面、金属製品は35.6%の減少、造船は10.6%の減少、「その他の輸送用機械」は10.1%の減少、「その他の製造業」は10.1%の減少、電気機械は7.6%の減少、食料品・飲料は4.8%の減少、印刷・出版は4.6%の減少、一般機械は1.8%の減少が見込まれている。

    一方、非製造業をみると、鉱業は29.8%の増加、サービスは3.0%の増加、電力は0.9%の増加、ガスは0.8%の増加が見込まれている反面、農林漁業は43.2%の減少、不動産は12.7%の減少、建設は11.6%の減少、運輸・通信は6.7%の減少、卸・小売は5.4%の減少、リースは1.8%の減少、金融保険は0.7%の減少が見込まれている。

    (2) 資本金規模別計画

    平成10年度の設備投資計画を資本金規模別にみると、資本金10億円以上の大企業では、平成9年度に比べ0.3%の増加が見込まれており、このうち製造業では、6.0%の減少、非製造業では、3.8%の増加が見込まれている。

    一方、資本金1~10億円の中堅企業では、13.7%の減少が見込まれており、このうち製造業では、9.5%の減少、非製造業では、15.9%の減少が見込まれている。

  6. 生産設備の判断(製造業;季節調整値)

    製造業における自己企業の生産設備の判断指標(BSI:「過大」−「不足」)は、平成9年10~12月「14」の後、10年1~3月「18」となり、過大感が増している。

    業種別(18業種)にみると、鉄鋼、非鉄金属、一般機械等15業種で過大感が増している。

    第12表 生産設備の判断(季節調整系列)(単位:%)
    期間 自己企業について 所属業界について
    過大 適正 不足 BSI 過大 適正 不足 BSI
    平成8年4月~6月 20 77 3 17 33 66 1 32
    7月~9月 18 79 3 15 33 66 1 32
    10月~12月 17 79 4 13 30 69 1 29
    平成9年1月~3月 16 80 4 12 28 70 2 26
    4月~6月 15 80 5 10 27 71 2 25
    7月~9月 15 81 4 11 27 72 1 26
    10月~12月 17 80 3 14 30 69 1 29
    平成10年1月~3月 21 76 3 18 35 64 1 34
    注) BSI=過大−不足
  7. 在庫水準の判断(製造業;季節調整値)

    製造業における完成品在庫水準の判断指標(BSI:「過大」−「不足」)は、平成9年12月末「20」の後、10年3月末「24」となり、過大感が増している。

    業種別(18業種)にみると、繊維、窯業・土石、鉄鋼、一般機械等13業種で過大感が増している。

    また、原材料在庫水準の判断指標(BSI:「過大」−「不足」)は、9年12月末「10」の後、10年3月末「13」となり、過大感がやや増している。

    業種別にみると、ゴム・皮革、鉄鋼、精密機械等13業種で過大感が増している。

    第13表 在庫水準の判断(季節調整系列)(単位:%)
    期間 完成品・商品(売上高に照らし) 原材料(原材料消費高に照らし)
    過大 適正 不足 BSI 過大 適正 不足 BSI
    平成8年6月月末 20 78 2 18 12 87 1 11
    9月月末 18 80 2 16 11 88 1 10
    12月月末 17 81 2 15 11 88 1 10
    平成9年3月月末 16 82 2 14 11 88 1 10
    6月月末 16 81 3 13 10 89 1 9
    9月月末 18 79 3 15 10 89 1 9
    12月月末 22 76 2 20 11 88 1 10
    平成10年3月月末 25 74 1 24 13 87 0 13

参考

リース利用及び海外直接投資動向

表1 リース利用動向(単位:%、社、百万円)
  リース利用率 新規リース契約額
産業 平成9年度
(実績見込み)
(%)
平成10年度
(計画)
(%)
平成9年4月~9月
(実績)
平成9年10月~
平成10年3月
(実績見込み)
平成10年4月~9月
(計画)
平成10年10月~
平成11年3月
(計画)
法人 金額 法人 金額 法人 金額 法人 金額
全産業 78.2 75.2 2,158 581,890 2,131 539,567 1,580 352,817 1,376 272,672
製造業 83.8 80.4 974 234,155 949 230,470 708 131,634 633 107,363
非製造業 74.7 72.0 1,184 347,735 1,182 309,097 872 221,183 743 165,309

注)
  1. 「リース」とは、契約期間が1年以上のもので、契約期間中における解約は原則としてできないものをいい、また、不動産賃貸借契約及び割賦は含まない。

  2. 「リース利用率」とは、有効回答法人のうちリースを利用している法人の割合である。

  3. 「新規リース契約額」とは、当該期間中に新たにリース契約をしたものをいう。


表2 海外直接投資動向(単位:%、社、百万円)
  海外直接投資実施率 海外直接投資額
産業 平成9年度
(実績見込み)
(%)
平成10年度
(計画)
(%)
平成9年4月~9月
(実績)
平成9年10月~
平成10年3月
(実績見込み)
平成10年4月~9月
(計画)
平成10年10月~
平成11年3月
(計画)
法人 金額 法人 金額 法人 金額 法人 金額
全産業 15.4 9.1 493 1,432,761 464 1,287,687 199 292,261 1114 229,079
製造業 27.2 15.8 337 1,016,300 323 670,366 139 148,386 78 93,549
非製造業 8.0 4.8 156 416,461 141 617,321 60 143,875 36 135,530

注)
  1. 「海外直接投資実施率」とは、有効回答法人のうち海外直接投資を行った法人の割合である。

  2. 「海外直接投資額」とは、「外国為替及び外国貿易管理法」第22条により大蔵大臣に届け出ることが義務づけられている対外直接投資のうち、当該期間中に実行及び計画したものをいう。この投資額については、ネットの額である。

    備考;この数値については、単純集計値である。


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