平成15年12月調査:法人企業動向調査(四半期)(平成10年3月~16年3月)Business and Investment Survey of Incorporated Enterprises

平成16年2月13日
内閣府 経済社会総合研究所
景気統計部

法人企業動向調査報告


調査時点

平成15年12月25日

回収率
項目 回答法人 回収率
調査対象法人4,510社のうち 4,030社 89.4%

報告書


調査結果の概要

  1. 景気見通し(全産業;季節調整値)
    (1) 国内景気

    企業経営者による国内景気に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)をみると、平成15年7~9月期「6」の後、10~12月期は「17」と「上昇」超幅が拡大した。

    先行きについては、16年1~3月期「16」の後、4~6月期「12」と「上昇」超幅が縮小する見通しとなっている。

    産業別にみると、製造業は、15年7~9月期「9」の後、10~12月期は「17」と「上昇」超幅が拡大した。先行きについては、16年1~3月期「15」、4~6月期「13」と「上昇」超幅が縮小する見通しとなっている。

    他方、非製造業は、15年7~9月期「4」の後、10~12月期は「15」と「上昇」超幅が拡大した。先行きについては、16年1~3月期に「17」となった後、4~6月期には「11」と「上昇」超幅が縮小する見通しとなっている。

    (2) 業界景気

    所属業界の景気に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)をみると、15年7~9月期「−6」の後、10~12月期は「2」と「上昇」超に転じた。

    先行きについては、16年1~3月期「2」の後、4~6月期も「1」と同水準で推移する見通しとなっている。

    産業別にみると、製造業は、15年7~9月期「1」の後、10~12月期は「9」と「上昇」超幅が拡大した。先行きについては、16年1~3月期「6」、4~6月期「5」と「上昇」超幅が縮小する見通しとなっている。

    他方、非製造業は、15年7~9月期「−10」の後、10~12月期は「−3」と「下降」超幅が縮小した。先行きについては、16年1~3月期「0」、4~6月期「−1」と同水準で推移する見通しとなっている。

  2. 需要・価格関連見通し(季節調整値)
    (1) 内外需要(製造業)

    企業経営者による国内需要に関する判断指標(BSI:「強くなる」−「弱くなる」)をみると、15年7~9月期「2」の後、10~12月期は「10」と「強くなる」超幅が拡大した。

    先行きについては、16年1~3月期「8」の後、4~6月期も「8」と同水準で推移する見通しとなっている。

    他方、海外需要に関する判断指標(BSI:「強くなる」−「弱くなる」)をみると、15年7~9月期「9」の後、10~12月期は「16」と「強くなる」超幅が拡大した。

    先行きについては、16年1~3月期に「11」となった後、4~6月期には「9」と「強くなる」超幅が縮小する見通しとなっている。

    (2) 在庫水準(製造業)

    原材料在庫水準に関する判断指標(BSI:「過大」−「不足」)をみると、15年9月末「10」の後、12月末は「7」と「過大」超幅が縮小した。

    先行きについても、16年3月末「5」、6月末「4」と引き続き「過大」超幅が縮小する見通しとなっている。

    他方、完成品在庫水準に関する判断指標をみると、15年9月末「16」の後、12月末は「13」と「過大」超幅が縮小した。

    先行きについても、16年3月末「10」、6月末「9」と引き続き「過大」超幅が縮小する見通しとなっている。

    (3) 価格(製造業、農林漁業、鉱業)

    原材料価格に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)をみると、15年7~9月期「10」の後、10~12月期は「14」と「上昇」超幅が拡大した。

    先行きについては、16年1~3月期に「9」となった後、4~6月期には「7」と「上昇」超幅が縮小する見通しとなっている。

    他方、製品価格に関する判断指標(BSI:「上昇」−「下降」)をみると、15年7~9月期「−11」の後、10~12月期は「−10」と「下降」超幅が縮小した。

    先行きについては、16年1~3月期「−12」、4~6月期「−11」と「下降」超幅は同水準で推移する見通しとなっている。

  3. 経営見通し(季節調整値)
    (1) 売上高(全産業;金融・保険業、不動産業を除く)

    売上高に関する判断指標(BSI:「増加」−「減少」)をみると、15年7~9月期「−2」の後、10~12月期は「4」と「増加」超に転じた。

    先行きについては、16年1~3月期「7」、4~6月期「8」と「増加」超幅が拡大する見通しとなっている。

    産業別にみると、製造業は、15年7~9月期「4」の後、10~12月期は「10」と「増加」超幅が拡大した。先行きについても、16年1~3月期「11」、4~6月期「11」と「増加」超幅は同水準で推移する見通しとなっている。

    他方、非製造業は、15年7~9月期「−5」の後、10~12月期は「−1」と「減少」超幅が縮小した。先行きについては、16年1~3月期「2」と増加に転じ、4~6月期「4」と「増加」超幅が拡大する見通しとなっている。

    (2) 経常利益(全産業;金融・保険業、不動産業を除く)

    経常利益に関する判断指標(BSI:「増加」−「減少」)をみると、15年7~9月期「−1」の後、10~12月期は「4」と「増加」超に転じた。

    先行きについても、16年1~3月期「6」、4~6月期「6」と「増加」超幅は同水準で推移する見通しとなっている。

    産業別にみると、製造業は、15年7~9月期「4」の後、10~12月期は「10」と「増加」超幅が拡大した。先行きについても、16年1~3月期「10」、4~6月期「9」と「増加」超幅は同水準で推移する見通しとなっている。

    他方、非製造業は、15年7~9月期「−6」の後、10~12月期は「0」と「減少」超幅が縮小した。先行きについては、16年1~3月期に「3」と「増加」超に転じた後、4~6月期には「6」と「増加」超幅が拡大する見通しとなっている。

  4. 生産設備見通し(製造業;季節調整値)

    生産設備に関する判断指標(BSI:「過大」−「不足」)をみると、15年7~9月期「18」の後、10~12月期は「13」と「過大」超幅が縮小した。

    先行きについても、16年1~3月期「12」、4~6月期「13」と「過大」超幅は同水準で推移する見通しとなっている。

  5. 設備投資の動向(全産業;原数値)
    (1) 半期別動向

    設備投資の動向を半期別に前年同期比でみると、平成14年度10~3月期(実績)4.3%減の後、15年度4~9月期(実績)は1.5%増と増加に転じた。

    先行き15年度10~3月期(計画)は、1.0%増と引き続き増加する見通しとなっている。

    産業別にみると、製造業は、14年度10~3月期17.9%減の後、15年度4~9月期は6.0%減と引き続き減少した。先行き15年度10~3月期(計画)は、14.3%増と増加に転じる見通しとなっている。

    他方、非製造業は、14年度10~3月期1.7%増の後、15年度4~9月期は4.9%増と引き続き増加した。先行き15年度10~3月期(計画)は、3.7%減と減少に転じる見通しとなっている。

    (2) 資本金規模別動向

    資本金規模別に前年同期比でみると、資本金10億円以上の大企業は、平成14年度10~3月期0.3%増の後、15年度4~9月期は0.2%増と引き続き増加した。先行き15年度10~3期(計画)は3.1%増と引き続き増加する見通しとなっている。

    他方、資本金1~10億円の中堅企業は、14年度10~3月期12.0%減の後、15年度4~9月期は3.8%増と増加に転じた。先行き15年度10~3月期(計画)は、3.0%減と減少に転じる見通しとなっている。

    (3) 年度の動向

    平成15年度の全産業の設備投資額(修正計画-)は約38兆円で、前年度に比べ1.2%増の見通しとなっている。これは修正計画-(9月調査時)に比べ0.0%の下方修正となっている。

    産業別にみると、製造業は、約11兆2千億円で、前年度に比べ4.0%増の見通し(修正計画-に比べ3.1%の上方修正)となっている。

    他方、非製造業は、約26兆8千億円で、前年度に比べ0.1%増の見通し(修正計画-に比べ1.3%の下方修正)となっている。

    また、資本金規模別にみると、資本金10億円以上の大企業は、前年度に比べ1.8%増の見通しとなっている。このうち製造業は9.0%増、非製造業は1.1%減の見通しとなっている。

    他方、資本金1~10億円の中堅企業は、0.1%増の見通しとなっている。このうち製造業は5.2%減、非製造業は2.3%増の見通しとなっている。

    (4) 四半期の動向(季節調整値)

    四半期の動向を前期比でみると、7~9月期(実績)2.9%増の後、10~12月期(実績見込み)は2.1%増と引き続き増加した。

    産業別にみると、製造業は、7~9月期16.9%増の後、10~12月期は0.8%減と減少に転じた。

    他方、非製造業は、7~9月期1.5%減の後、10~12月期は2.6%増と増加に転じた。

    (5) 四半期の動向(原数値)

    四半期の動向を前年同期比でみると、7~9月期(実績)2.0%増の後、10~12月期(実績見込み)は1.6%増と引き続き増加した。

    産業別にみると、製造業は、7~9月期2.2%増の後、10~12月期は9.8%増と引き続き増加した。

    他方、非製造業は、7~9月期1.9%増の後、10~12月期は1.4%減と減少に転じた。


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