ESRI Discussion Paper No.366 自営業世帯は所得を過少に申告しているか?日本のパネルデータを用いた分析

2021年9月
新関 剛史
内閣府経済社会総合研究所客員研究員; 愛媛大学法文学部准教授
濱秋 純哉
内閣府経済社会総合研究所客員研究員; 法政大学経済学部准教授

要旨

本稿では、日本において自営業世帯がどの程度税務当局に対して所得を過少に申告しているのかを、いわゆる「支出ベースアプローチ」を用いることで検証した。「支出ベースアプローチ」とは、世帯所得、正味資産、世帯属性などをコントロールした上で、給与所得世帯と自営業世帯の今期の支出額を比較する手法である。日本における世帯レベルパネルデータ(2009~2019年)を用いた分析の結果、自営業世帯は33.0~36.4%ほど可処分所得を過少申告している可能性が示された。また、これらの結果は給与所得世帯と自営業世帯の間における選好(危険愛好度、時間割引率など)、予想引退年齢、支出に関する測定誤差の差にも頑健であることが確認された。
 


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全文の構成

  1. 1. Introduction
    page2
  2. 2. Institutional background and estimation strategy
    page4
  3. 3. Data
    page8
  4. 4. Estimation results
    page10
  5. 5. Robustness checks
    page12
  6. 6. Considerations on biases in 1-k
    page19
  7. 7. Conclusion
    page20
  8. References
    page21
  9. Appendix
    page23