統計、知識及び政策に関する第4回OECD世界フォーラムの概要

幸福度測定に関する国際的な議論の場である「第4回OECD統計、知識及び政策に関する世界フォーラム」が10月16―19日にインド・ニューデリーで開催された。本会合は、政策決定者や社会リーダー、統計家、学者を集め、現在行われている幸福度と社会進歩の測定方法に関する検討を深化させること、各国が主要政策課題に対処するために、その測定及び分析方法の妥当性を高めること、そして今後の作業のための枠組みを確立するといった具体的成果を得ることを目的に、これまで3回(イタリア、トルコ、韓国)開催され、今回が4回目である。なお、内閣府経済社会総合研究所では、本世界フォーラムを支えるアジア太平洋地域の会合(幸福度に関するアジア太平洋コンファレンス)を昨年12月にOECD他と共催している。

第4回世界フォーラムの主要な参加者は以下の通り。

  • シリ・シリカント・クマル・ジェナ・インド統計担当大臣
  • アーメド・ラフリミ・アラミ・モロッコ計画担当大臣
  • アンヘル・グリアOECD事務総長
  • (デービッド・キャメロン英国首相(ビデオメッセージ))
  • ノエレーン・ヘイザーUN-ESCAP事務局長
  • カルマ・ツェテーム・ブータン王国GNHC担当長官
  • ジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大学教授
  • リチャード・レイヤード・ロンドン大学名誉教授
  • ジェフリー・サックス・コロンビア大学教授
  • アンガス・ディートン・プリンストン大学教授
  • ジャン・ポール・フィトゥシ仏国立行政学院教授
  • ラジェンドラ・クマル・パチャウリIPCC議長、他

内閣府経済社会総合研究所からは、山内直人・大阪大学教授(幸福度に関する研究会座長、客員主任研究官)が、幸福度に関するアジア太平洋コンファレンスの成果報告を行った他、山内教授がCaring for the elderlyの分科会に、亀坂安紀子・青山学院大学教授(客員主任研究官)がLowering vulnerability to disasters and conflictsの分科会に参加した。

議題は、地域会合からの報告を含むOECD世界プロジェクトの経過報告の他、テーマ別に(1)物質的状況、(2)各国における幸福度測定イニシアティブ、(3)生活の質、(4)2015年を超えてー開発目標の将来、(5)ジェンダー・ライフコース及び社会グループ、(6)社会研究・選挙された会議・市民社会、(7)持続可能性、(8)幸福度―政策策定の国際、国家、地域モデルであった。